『007/消されたライセンス』のあらすじとキャストは?

『007/消されたライセンス』のあらすじとキャスト

 

「007」映画シリーズ第16作『007/消されたライセンス』のあらすじとキャストなどを徹底解説!

 

『007/消されたライセンス』の解説・見どころ

ティモシー・ダルトン主演2作目で、ダルトンがジェームズ・ボンドを演じた最後の作品。友人フェリックス・ライターに瀕死の重傷を負わせ、新妻を殺害した麻薬王への復讐のために、ボンドはMの指示を無視しスパイとしてではなくたったひとりの個人として麻薬王を追い詰めてゆく異色のオリジナル作品。ロジャー・ムーアやピアース・ブロスナンのようなスマートなボンドではなく、骨太の堂々たる風格のダルトン・ボンドが頼もしい。鮫に足を食いちぎられる、減圧室での頭部破裂、粉砕機での圧死などの過激な暴力描写があり英国では「007」映画初のR15指定になる。

ボンド役のティモシー・ダルトンだけでなく、M役のロバート・ブラウンとミス・マネーペニー役のキャロライン・ブリスも今作限りで「007」映画シリーズから降板になり、次回作の『007/ゴールデンアイ』から新たな配役で製作されました。スタッフでは、第1作『007/ドクター・ノオ』から本作まで脚本を担当してきたリチャード・メイボーム、メインタイトル・デザインを担当してきたモーリス・ビンダーがともに他界したため、オープニングの有名なガンバレル・シークエンスは大幅に変更されることになった。

時代背景的に冷戦下の共産圏崩壊に伴い冷戦下の要素が組み込まれた最後の作品となった。さまざまな点から「007」映画シリーズの分岐点となった作品である。

 

 

『007/消されたライセンス』のあらすじ

『007/消されたライセンス』予告編

『007/消されたライセンス』のあらすじ

ボンドの親友でCIAのエージェント、フェリックス・ライターとデラ・チャーチルの結婚式に出席するためにフロリダを訪れたジェームズ・ボンドは麻薬取締局(DEA)から「サンチェスが現れた」との連絡を受けて現場へ向かう。サンチェスは、長年麻薬取締局が追っていた中南米の麻薬王で自身の地元を離れ、アメリカ国内に現れということは逮捕するのにまたとない機会だった。

ボンドとライターは、サンチェスが逃走に使ったセスナ機をボンドたちが乗ったヘリコプターで釣り上げて捕獲・逮捕に成功し、スカイダイビングで花嫁デラの待つ結婚式所に降り立つ。皆からの祝福を受けるなか、新郎のフェリックス・ライターは結婚祝いの”ライター”をボンドに手渡す。

しかし、サンチェスは買収した捜査官キリファーの手助けで護送車から逃亡、サンチェスは仲間の首謀者ミルトン・クレストとともに新婚初夜のライター夫婦を襲いデラを殺し、ライターを拉致してしまう。アジトに戻ったサンチェスたちは、フェリックス・ライターを鮫の餌食にしてしまう。

帰国しよとしていたボンドは、空港でサンチェスが逃亡したことを耳にする。急ぎライター宅に到着したボンドは、無残なデラの遺体を発見し復讐を誓う。しかし、ボンドの逸脱した行為を危惧した上司のMが訪米。ボンドにこれ以上この事件に関わらないように命令し、別の任務につくように指示を出すが、ボンドはその場で諜報部員の辞意を示し逃走。殺しのライセンスを奪われひとりでサンチェスの後を追うことになる。

友人シャーキーの協力でサンチェスとクレスの隠れ家と突き止める。隠れ家で麻薬捜査官キリファーの姿を見つけたボンドは裏切り者を殺害。次に訪れたウェーブクレストでサンチェスの愛人ルペと出会う。また、女性パイロットに扮して潜入捜査をしていたパムは、サンチェスの部下を抱き込んで司法取引に持ち込もうとしていたが、ボンドの独断専行でこれをも妨害してしまう。

ボンドは、パムとともにサンチェスの居場所である。カジノのあるイストマン・シティへと向かう。パムを秘書役にしてカジノに乗り込んでゆく。そして、元英国情報部の肩書を利用してサンチェスに近づいていくボンドは、クレストを仲間の裏切り者に仕立て上げることで麻薬組織の壊滅を画策する。サンチェスはクレストの裏切りを信用して彼を殺害し、ボンドを右腕として組織に組み入れていく。サンチェスの計画は、ガソリンにコカインを混ぜてタンクローリーごと密輸しようとするものであった。

しかし、ボンドのその策略も、サンチェスが内密に麻薬を精錬している国際瞑想センターで殺し屋ダリオに見破られ、とっさにボンドは引火したコカイン入りガソリンサンプルを実験室に投げ込み、工場は火の海と化した。

脱出するサンチェスたちとタンクローリーを奪って追跡するボンドと荒野でのカーチェイスは二人の一騎打ちとなる。頓挫したタンクローリーから溢れ出すガソリンを浴びながらもボンドに止めを刺そうとするサンチェスに、血まみれになりながらもボンドは「わけを知りたくないか?」とフェリックス・ライターから結婚祝いにもらった”ライター”を見せる。気化したガソリンが立ち込めるなかでそのライターが発火したとき、サンチェスは復讐の業火に包まれるのであった。

 

 

『007/消されたライセンス』作品情報(スタッフ・キャスト)

原題:Licence To Kill(イギリス) License To Kill(アメリカ)

製作年:1989年

製作国:イギリス/アメリカ合衆国

製作会社

イオン・プロダクションズ

ユナイテッド・アーティスツ

配給:UIP

日本公開日:1989年9月9日(土)

上映時間:133分

 

【 スタッフ 】

製作

アルバート・R・ブロッコリ

マイケル・G・ウィルソン

アソシエイト・プロデューサー:バーバラ・ブロッコリ

監督:ジョン・グレン

原作:イアン・フレミング

脚本

リチャード・メイボーム

マイケル・G・ウィルソン

音楽:マイケル・ケイメン

テーマ曲:モンティ・ノーマン「ジェームズ・ボンドのテーマ」

主題歌:グラディス・ナイト「License To Kill」

エンディング・テーマ:パティ・ラベル「イフ・ユー・アスクト・ミー・トゥ」

挿入歌:アイボリー「Wedding Party」

挿入歌:ティム・フィーハン「Dirty Love」

撮影:アレック・マイルズ

編集:ジョン・グローヴァー

特殊視覚効果:ジョン・リチャードソン

メインタイトル・デザイン:モーリス・ビンダー

 

【 キャスト 】

ティモシー・ダルトン:ジェームズ・ボンド

任務遂行中の殺人が認められているイギリス政府公認の殺人許可書”殺しのライセンス”を持つイギリス情報局秘密情報部(MI6)00課に所属するエージェント。コードネームは”007”。 普段は、MI6のダミー会社であるユニバーサル貿易の社員。

【4代目ジェームズ・ボンド】ティモシー・ダルトン【4代目ジェームズ・ボンド】ティモシー・ダルトンのプロフィールやキャリアは?

 

キャリー・ローウェル:パム・ブーヴィエ

CIAの契約パイロット。ボンドに7万5000ドルで雇われ、カジノに潜入する際にはボンドの秘書役に。ガーターにベレッタを隠し持っている。

 

ロバート・デヴィ:フランツ・サンチェス

本作の悪役。中南米の麻薬王。

 

アンソニー・ザーブ:ミルトン・クレスト

サンチェスの仲間。

 

タリサ・ソト:ルペ・ラモーラ

サンチェスの愛人。

 

デヴィッド・ヘディソン:フェリックス・ライター

ボンドの親友でCIAエージェント。

 

ロバート・ブラウン:M

イギリス情報局秘密情報部(MI6)の局長。

 

デズモンド・リュウェリン:Q

イギリス情報局秘密情報部特務装備開発課(Q課)の責任者。QはQuartermaster(需品担当将校)の略称。彼の発明品をすぐに壊すボンドに少し呆れている。

 

キャロライン・ブリス:ミス・マネーペニー

イギリス情報局秘密情報部(MI6)の局長Mの秘書。

 

プリシラ・バーンズ:デラ・チャーチル

フェリックス・ライターの新妻。

 

フランク・マクレー:シャーキー

ジェームズ・ボンドの知人。

 

エヴェレット・マッギル:エド・キリファー

サンチェスに買収された麻薬捜査官。

 

ベニチオ・デル・トロ:ダリオ

サンチェスの用心棒。

 

 

『007/消されたライセンス』トリビア

◎興行収入に失望したため、この『007/消されたライセンス』がティモシー・ダルトンの最後のジェームズ・ボンド映画だと広く誤って噂されていました。実際、ダルトンは、この後に3作目のジェームズ・ボンド映画に出演することになりました。それは、マイケル・G・ウィルソンとアルフォンス・ルッジェーロによって書かれたイアン・フレミングの短編小説「所有者はある女性(原題:The Property of a lady)」というタイトルで、1990年に撮影が開始されました。プリプロダクションはその年の5月に始まりました。しかし、その年に始まったMGMとの法的問題が長引き、最終的にダルトンは最初の契約が終了した1年後の1994年にボンド役の降板を発表し、ピアース・ブロスナンの『007/ゴールデンアイ』(1995)のキャスティングに道を譲ることになりました。映画が製作された場合、スコットランド、東京、香港が舞台に設定され、ナノテクノロジーが関与した作品になっていたでしょう。正式に監督は決定していませんでしたが、ジョン・ランディス、テッド・コチェフ、ジョン・バイラムらが監督候補として名が挙がっていました。

 

◎21歳の新人ベニチオ・デル・トロは、ジェームズ・ボンドの映画で悪役を演じた最年少の俳優です。

 

◎『007/消されたライセンス』は、アメリカ合衆国内で商業的に最も成功していないボンド映画の1本であるにもかかわらず、ジョン・グレン監督は彼が監督した最高の “007”映画であると考えていました。この意見は、この映画のリアリズムを称賛するファンや映画批評家によっても同じように受け止められています。

 

◎ティモシー・ダルトンはインタビューで、彼のボンドが今までのボンド像よりはるかに暗く、より現実的な理由について述べました。それは、彼がイアン・フレミングの原作小説に立ち返り、イアン・フレミングが作成したキャラクターの本質と精神を捉えたかったからと語っています。

 

 

記事作成日:2020/06/11

最終更新日:2021/06/14

 

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