映画『007/カジノ・ロワイヤル』のあらすじとキャストは?

『007/カジノ・ロワイヤル』

 

「007」映画シリーズ第21作『007/カジノ・ロワイヤル』のあらすじとキャストなどを徹底解説!

 

映画『007/カジノ・ロワイヤル』の解説・見どころ

「007」シリーズ40周年、第20作目の『007/ダイ・アナザー・デイ』が、ダブルアニバーサリー作品として成功し、5代目ジェームズ・ボンド役のピアース・ブロスナンは、この作品を最後にボンド役を降板。

次のボンド役の候補として、

アレックス・オロックリン、

ゴラン・ヴィシュニック、

ヘンリー・カヴィル、

ユアン・スチュワート、

ジュリアン・マクマホン、

ダグレイ・スコット、

ジェームズ・ピュアフォイ、

ヒュー・ジャックマン、

クライヴ・オーウェン、

ヨアン・グリフィズ、

クリスチャン・ベール、

エリック・バナ、

コリン・ファレル、

ジュード・ロウ、

オーランド・ブルーム、

ジョシュ・ブローリン、

ベン・アフレックなどの名前が挙がる。当初、ユアン・マクレガーが、ボンド役をオファーされるが同じ役を繰り返し演じることでイメージが固定されるのを嫌ってオファーを断ってしまう。そして、新しいボンド役として金髪碧眼のダニエル・クレイグが、6代目ジェームズ・ボンド役に決定。

ダニエル・クレイグ版ボンドの第1作目は、「007」映画シリーズファンが長年待ち望んでいたイアン・フレミングのスパイ小説「007」シリーズ第1作目「カジノ・ロワイヤル」が選ばれ、完全映画化。(1967年に製作されたが、イオン・プロダクションが製作している「007」映画シリーズのようなスパイアクション映画ではなく、パロディ映画として製作された)

『007 カジノロワイヤル』(1967)映画『007/カジノロワイヤル』(1967年)のあらすじとキャストは?

設定も一新(リブート)される(ジェームズ・ボンドの生年月日は、1968年4月13日、ベルリン生まれ。冷戦時代にスパイとして活躍していない)。

爆弾密造人を追跡する工事現場のシーンでは、パルクール・アクションに挑戦。地上60メートルのクレーンからの大ジャンプもスタントなしでダニエル・クレイグが演じる。

英国秘密情報部員ジェームズ・ボンドが、殺しのライセンスを持つ”007”エージェントに、また、恋をすることで人間的に成長してゆくストーリーで、今までのスマートなジェームズ・ボンドではなく、若く荒々しいジェームズ・ボンドが活躍するリブート第1作目。

 

 

映画『007/カジノ・ロワイヤル』のあらすじ

『007/カジノ・ロワイヤル』予告編

映画『007/カジノ・ロワイヤル』のあらすじ

チェコ共和国プラハ

イギリス情報局秘密情報部(MI6)の秘密情報部員ジェームズ・ボンド(ダニエル・クレイグ)は、チェコ共和国のプラハでMI6の課長ドライデン(マルコム・シンクレア)を利益のために敵へ情報を売っていた容疑で殺害。2人目(連絡係のフィッシャーはすでに殺害済み)の殺人に成功。殺人許可証(殺しのライセンス)を持つ”00(ダブルオー)”の地位に昇格する。

ドライデン「2人目の殺しは・・・」

ボンド、ドライデンを射殺。

ボンド「ずっと楽だ」

 

ウガンダのムバレ

反武装勢力「神の抵抗軍」のリーダー、スティーブン・オバンノ(イザック・ド・バンコレ)が、世界中のテロリスト集団のプライベートバンカーであるル・シッフル(マッツ・ミケルセン)と会っていた。取引の仲介者はミスター・ホワイト(イェスパー・クリステンセン)が担当し、ル・シッフルは彼らから資金を預かり、株式を操作することで100%の利益を得ていた。リーダーはル・シッフルを信用し資金を預けるのであった。

 

マダガスカル

ボンドは、MI6のエージェントのカーター(ジョセフ・ミルソン)とともに爆弾密造人モロカ(セバスチャン・フォーカン)の監視をしていた。経験の浅いカーターの行動で監視されていることに気づいたモロカは、工事現場を縦横無尽に逃走してボンドの追跡を振り切ろうとする。

最後に逃亡先のナンブツ大使館に逃げ込む。ボンドは国際法を無視して大使館に突入し、モロカを確保するが、武装した警備員と激しい銃撃戦となる。そこに大使が現れモロカを逃がすよう命じるが、ボンドはモロカを射殺してガスボンベを撃ち、その爆発で逃走することに成功する。モロカの持っていたバックパックから手作りの爆弾と携帯電話を見つける。ボンドは携帯電話に残されていたアメリカの電話番号と「エリプシス」という手がかりを得る。

 

ロンドン

国際法を無視した大使館でのボンドの行動が大きな問題となりM(ジュディ・デンチ)が激怒していた。ボンドは、Mの自宅に忍び込みMのIDを使ってMI6の最高機密にアクセスしアメリカの電話番号から発信元を突き止める。自宅に帰ってきたMはボンドが自分の家にいることに驚き怒って、「”00”に昇格させたことは早かった」と言うとボンドは「”00”の平均寿命は短いので、あなたの失敗もすぐに消えます」と答えるのだった。Mはボンドに「傲慢さと自己認識は相容れないわ」と言い、任務中は自分勝手な行動しないように言い聞かせた。

 

バハマのナッソー

ボンドはモロカへの電話がバハマのオーシャン・クラブから発信されたことを突き止めて、誰が何の目的で電話をかけたのか調べるために現地へ赴く。バハマのオーシャン・クラブの警備室の監視カメラの記録からアレックス・ディミトリオスという人物を見つける。ボンドは、ディミトリオス(シモン・アブカリアン)のポーカーのゲームに参加して勝負に勝ち、彼の1964年製のアストンマーティンDB5を手に入れる。

ボンドはそのアストンマーティンDB5を使って、ディミトリオスの妻ソランジュ(カテリーナ・ムリーノ)に接触し夫のディミトリオスがマイアミに向かったと聞き出す。ディミトリオスは、ル・シッフルから仕事を遂行することができる人間を見つけるために雇われていた。

 

マイアミ

ボンドは、ディミトリオスの後を追ってマイアミへ。ディミトリオスは人体の世界展の会場でバッグをクロークに預ける。ディミトリオスは荷物の番号札(53番)を待ち合わせをしている人物が分かるようにテーブルの上に置いてく。監視していたボンドに気づいたディミトリオスはナイフでボンドを殺害しようとするが逆にボンドに殺される。そのすきに荷物の番号札(53番)は待ち合わせの人物に持ち去られる。ボンドは、ディミトリオスが持っていた携帯電話の履歴から「エリプシス」に電話をかけてバッグを持ち出した男カルロス(クラウディオ・サンタマリア)を突き止める。

ボンドは、カルロスの後を追いマイアミ国際空港に到着。カルロスはバッグのなかから空港警備員の制服を取り出し着替えて空港内の事務所のなかへ入っていく。ボンドは、ロンドンのMI6本部にマイアミ国際空港で爆弾テロが起きるとMに報告する。ボンドは、事務所の扉の暗証番号は、「エリプシス(ellipsis)」なのではないかと気がつく。Mからの電話で今日、大型航空会社の試作機スカイフリートS570の初飛行の日であった。試作機は世界最大の旅客機で、これが破壊されれば大型航空会社スカイフリートは倒産してしまう。

カルロスはスプリンクラーを破壊して空港内をパニックに陥れ、そのすきに滑走路に抜け出す。カルロスは、給油用タンクローリーにキーホルダーの形をした時限爆弾を取り付けて、試作機のスカイフリートに向かって給油用タンクローリーを走らせる。

ボンドは、駆けつけたマイアミ警察に追われながらも給油用タンクローリーに飛び移り運転席のカルロスと激しい戦闘を繰り広げる。カルロスはタンクローリーから飛び降り、ボンドは、試作機スカイフリートにぶつかる寸前にタンクローリーを止めることに成功する。カルロスは、キーホルダーの形をした時限爆弾の起爆装置を押す。近くで時限爆弾が点滅する音を耳にする。なんとキーホルダーの形をした時限爆弾が自分のベルトに取り付けられていた。ボンドと格闘している際に、ボンドがキーホルダーの形をした時限爆弾を見つけてカルロスのベルトに取り付けたのだった。爆破の時間が来てカルロスは自爆してしまう。マイアミ警察に取り押さえられながらもその光景を見てボンドはニヤリと笑うのであった。

ナッソーに戻ったボンドは、MI6が漁船の網にかかったソランジュの溺死体を発見し、ソランジュが殺害されたことを知る。Mの説明によると彼女はル・シッフルに拷問されたあと殺されたと聞かされる。ル・シッフルの計画では、大型航空会社スカイフリートの株式を数億ドルで空売りして、試作機の爆破の事故で株価急落を狙い利益を得ようとしていた。しかし、ボンドが試作機爆破を阻止したことで、ル・シッフルは1億100万ドル以上の損失を被ることになった。そこでル・シッフルはその損失を取り戻すためにモンテネグロのカジノ・ロワイヤルで10人を対象に1人1000万ドルの参加費と全財産を失った場合に500万ドルの払い戻しを条件とした、高額賞金のポーカーゲームを開催することにした。MはMI6のなかで最も優れたポーカーのプレイヤーであるボンドにその高額賞金のポーカーゲームに国の資金を使って参加しル・シッフルのテロ資金稼ぎを阻止し、彼を逮捕して組織の情報を得ようと考えていた。また、Mはボンドに左腕に位置情報を発信するカプセルを注射し、ボンドがどこにいても追跡できるようにした。

 

モンテネグロへ向かうボンドの前に現れたのは、英国政府が提供した賭け金1,500万ドルの監視役として財務省(金融活動部)から送り込まれた美貌の会計士ヴェスパー・リンド(エヴァ・グリーン)であった。

ふたりは列車のなかで食事をしながら、ヴェスパーはボンドの冷たい性格を指摘し、ボンドはヴェスパーの気難しい性格を指摘した。

モンテネグロに到着後、ふたりはホテル・スプレンディッドに宿泊する。MI6からアストンマーティンが支給されボンドはこれを受け取る。ふたりは夫婦を装いモンテネグロでの連絡員ルネ・マティス(ジャンカルロ・ジャンニーニ)と出会う。

スイス銀行員のメンデル(ルドガー・ピストール)から賞金を振り込む口座についての話を聞く。カジノ・ロワイヤルでの高額賞金のポーカーゲームを始める前にポーカーのプレイヤーは、カードプレイ中はスイス銀行にエクスロー(第三者預託)で資金を預けることになり、それぞれがパスワードを設定して資金を確保する。ヴェスパーは口座番号を知っているが、パスワードを知っているのはボンドだけだった。

ポーカーゲームが始まって、ボンドはル・シッフルのゲーム中の癖を見抜けずゲームに負けて大金を失ってしまう。(ル・シッフルの癖はゲーム中に緊張すると左手を左目近くに置くこと)ボンドは、ル・シッフルのポーカーゲームのリズムを崩すために独自のレシピのウォッカ・マティーニを頼む。長いゲームの後、1時間の休憩が入る。ボンドは、ルネ・マティスから手配された盗聴器を、ル・シッフルの喘息吸引器のなかに忍ばせた。

ル・シッフルは、恋人のヴァレンカ(イワナ・ミルセヴィッチ)に呼び出されて部屋に戻った。部屋に戻ると「神の抵抗軍」のリーダー、スティーブン・オバンノとその手下に襲われる。オバノンに金を返せと詰め寄られる。金を返さなければ恋人ヴァレンカの腕を切り落とすと脅すが、金は明日全額返すとしか答えられなかった。

廊下で恋人ヴァレンカの悲鳴を聞いたボンドは、とっさにヴェスパーを捕まえて非常階段の入り口で隠すようにキスをする。ボンドが耳にしていた盗聴器用のイヤホンに気がついたオバノンとその手下が発砲してくる。ボンドとオバノンらと乱闘になって階段から転げ落ちる。ボンドとオバノンは階段下で格闘するが、ボンドがオバノンを絞め殺す。ボンドは、ヴェスパーにマティスにこの死体を始末するように連絡してくれと頼む。ボンドは血だらけになった服を着替えてポーカーゲームに戻る。1日目のポーカーゲームが終わって部屋に戻ると、ヴェスパーが服を着たままシャワールームで座り込んでシャワーを浴びていた。ボンドが隣に座ると、ヴェスパーは「指についた血が落ちない」と泣いていた。シャワーを浴びながらボンドはヴェスパーを抱きしめた。

 

ポーカーゲーム2日目。マティスは、ル・シッフルの手下の車のトランクにオバノンと手下の死体を隠して警察に通報。ル・シッフルの手下は警察に逮捕される。

マティス「人は死んでも役に立つものだ」

ボンドはル・シッフルの癖を読み間違えて大金を失う。ボンドはヴェスパーに追加の資金を出すように頼むが断られてしまう。激怒したボンドはテーブルにあったナイフを持ってル・シッフルを殺害しようとするが、ゲームに参加しているアメリカ人に寸前のところで止められる。

自分はCIAのエージェントでフェリックス・ライター(ジェフリー・ライト)だと名乗る。ライターは、ル・シッフルを逮捕するためにCIAからこのポーカーゲームに派遣されたエージェントだと説明した。自分はこのゲームでル・シッフルに勝てないが君ならル・シッフルを倒すことができる。だからポーカーゲームに再挑戦してほしいとライターはボンドに伝える。ライターは追加の資金はCIAが出すが、ル・シッフルに勝ったらル・シッフルはCIAが確保すると交換条件を出す。

ボンドは再びポーカーゲームに参加してル・シッフルを追い詰めていく。ル・シッフルは恋人のヴァレンカにボンドが飲むウォッカ・マティーニにジギタリスの毒を盛らせる。

ボンドは知らずにウォッカ・マティーニを飲み干すが、すぐ異変に気づく。テーブルにあったコップと塩を持ってレストルームで塩水を使い胃の中のものをすべて吐き出す。ふらふらの状態でアストンマーティンに乗り込み、敵に毒を盛られたとMI6本部に連絡がはいる。医療専門家の指示に従い、解毒剤の注射をすぐに射ち車に装備してあるAED(自動体外式除細動器)を使えと言われるが、コードが抜けていたためAEDは起動せずボンドは気を失ってしまう。そこへヴェスパーが慌てて飛び込んできてAEDをセットし直して、電気ショックを与えてボンドは息を吹き返す。

ポーカーゲームに戻ったボンドは、ル・シッフルを含め4人のプレイヤーに絞られ、全員が残りの資金を賭けて「オールイン」し、総額1億2000万以上となる。手札をオープンしひとりはフラッシュ、もうひとりはフルハウス、ル・シッフルはそれより強いフルハウスでこのポーカーゲームに勝ったと思ったが、ボンドが出した手札はストレートフラッシュだった。ボンドはゲームに勝ちすべての賭け金を獲得した。

 

ポーカーゲームが終わった後、ボンドはヴェスパーと勝利を祝ってふたりで食事をとる。ボンドは独自のレシピのウォッカ・マティーニにヴェスパー・マティーニと名付けた。

ヴェスパー「あと味が苦いから?」

ボンド「味を知ったら他のものは味わえないから」

ボンドは、ヴェスパーが付けているペンダントのことを尋ねる。

ボンド「そのペンダントはアルジェリアの愛の結び飾りのペンダント?」

ヴェスパー「きれいだから買ったのよ」

ボンド「誰かからのプレゼント?」

ヴェスパーは、マティスから連絡が入りル・シッフルがCIAに逮捕されたと言って席を立った。ボンドは何かおかしいと気付き(ル・シッフルをCIAに渡すのはフェリックス・ライターとボンドしか知らないから)ヴェスパーの後を追うが、ヴェスパーは車に押し込まれ誘拐されてしまう。ボンドはアストンマーティンですぐその車の後を追う。道の途中で道路に放り出されているヴェスパーを見つけ慌てて大きくハンドルを切りアストンマーティンは何度も横転し大破し、運転していたボンドも負傷し意識を失う。ル・シッフルと手下は、ボンドの左腕に入れられた位置情報を発信するカプセルを抜き取る。

ル・シッフル「残念だが君の友人のマティスは、私の友人でもある」

 

ボンドとヴェスパーはル・シッフルと手下によって不定期の貨物船に運び込まれる。ボンドは裸にされて、そばに転がっていた椅子の座面を切り取りボンドの急所がむき出しのまま縛り付けられる。

ル・シッフルは、大きな結び目のあるロープでボンドの急所めがけてロープを叩き込み賞金が振り込まれる口座のパスワードを教えるように要求する。パスワードを教えないとヴェスパーの命もないと脅すがボンドは苦痛に苦しみながらも笑ってパスワードは口にしない。ル・シッフルはナイフを取り出しボンドの急所を切り取ろうとしたその時、外で銃声が聞こえた。ミスター・ホワイトが拳銃を持って部屋に入ってくる。

ル・シッフル「金はすぐ返す」

ミスター・ホワイト「われわれの組織にとって信用できない奴の始末の方が、金より大事だ」

と口にするとル・シッフルの額を撃ち抜いた。

 

療養中のボンドは、病院のベッドで朦朧としながら目を覚ました。マティスがボンドのお見舞いに来るが、MI6のエージェントが現れマティスは連れ去られてしまう。ヴェスパーがボンドを訪ねてくる。そして、ふたりはお互いの気持ちを確認する。

スイス銀行員のメンデルが、ポーカーゲームの賞金を振り込むために訪ねてくる。ボンドはヴェスパーにパスワードを教えるが、そのパスワードは彼女のファーストネームだった。

 

イタリア ベニス

ボンドとヴェスパーは、ヨットを使ってイタリアのベニスへと出発する。ボンドはヴェスパーと一緒になるためにMI6を辞任するメールをMに送信する。ヴェスパーはベニスで黒い眼帯の男を見かける。ボンドとヴェスパーはベニスのホテルでふたりだけの時間を過ごす。ヴェスパーが愛の結び飾りのペンダントを付けていないのを見て、

ボンド「ペンダントはもう付けないのか。くれた人のことを忘れられるのか」

ヴェスパー「過去は忘れられるものよ」

ヴェスパーがふたりで生活するためにお金を引き出しに行ってくると言って外出する。ボンドにMから電話があり、英国政府にポーカーゲームの賞金が振り込まれていないと知らされる。ボンドはその時初めてヴェスパーの様子が怪しいと気付く。ボンドはスイス銀行のメンデルに電話するとサンマルコ広場ベニス支店で全額引き下ろされたと知らされる。ボンドは急いでヴェスパーの後追う。アタッシェケースを持ったヴェスパーをボンドは見つける。ヴェスパーは黒い眼帯のメガネをかけた男アドルフ・ゲットラー(リチャード・サメル)にアタッシェケースを渡していた。ボンドに見つかったゲットラーと手下はヴェスパーを連れて改装中のビルの中に逃げ込む。

激しい銃撃戦のなかボンドはビルを浮かせている浮き輪を撃ち抜きビルは次第に海中へ沈んでいく。ボンドは敵をすべて倒すが、古いエレベーターのなかにヴェスパーは閉じ込められてしまう。

ヴェスパー「ごめんなさい。ジェームズ」

ヴェスパーは、古いエレベーターの扉の鍵を締める。古いエレベーターは海中に沈んでいくなかでボンドはヴェスパーを助け出そうとするが、ヴェスパーはボンドを裏切ったことで死を選ぶ。ボンドは古いエレベーターからヴェスパーを連れ出し、蘇生を試みるがヴェスパーが息を吹き返すことはなかった。

ミスター・ホワイトは一部始終を確認するとアタッシェケースを持ってその場から立ち去った。

ボンドは、ヴェスパーと休暇を過ごしたヨットの上でヴェスパーの遺品を見ながらMに彼女が裏切り者で死んだことを報告する。Mの話によるとヴェスパーにはアルジェリア系フランス人の恋人がいて、ル・シッフルが所属していた謎の組織によって恋人が捕まり組織に協力するように脅されていた。ボンドがル・シッフルに殺されなかったのはヴェスパーがポーカーゲームの賞金を組織に渡す代わりにボンドの命は助けて欲しいと頼んだためではないかとMはボンドに話した。彼女が死んだためにこれ以上の手がかりはなくなったとMは話す。ボンドはヴェスパーの携帯電話を調べてミスター・ホワイトの電話番号を見つけ、これはヴェスパーがわざとボンドのために残したのではないかと推測した。

 

北イタリア コモ湖

ミスター・ホワイトは宮殿のような屋敷に到着する。車から降りたところで電話がかかってくる。電話にでたミスター・ホワイトは突然、足を撃たれる。地面に倒れて、這うようにして家の階段に向かう。階段を這い上がろうとしたとき、携帯電話とHKライフルと持ったボンドがそこにいた。

ミスター・ホワイト「お前は誰だ」

ボンド「ボンド、ジェームズ・ボンド」

 

 

 

映画『007/カジノ・ロワイヤル』作品情報(スタッフ・キャスト)

原題:Casino Royale

製作年:2006年

製作国:イギリス/アメリカ合衆国/イタリア/チェコ/ドイツ

製作会社

コロンビア映画

イオン・プロダクション

メトロ・ゴールドウィン・メイヤー

ダンジャック

ユナイテッド・アーティスツ

配給:ソニー・ピクチャーズ・エンタテインメント

日本公開日:2006年12月1日(金)

上映時間:144分

 

【 スタッフ 】

製作

マイケル・G・ウィルソン 

バーバラ・ブロッコリ

監督:マーティン・キャンベル

原作:イアン・フレミング「007/カジノ・ロワイヤル」

007原作小説:長編第1作「007/カジノ・ロワイヤル」の登場人物とあらすじは?007原作小説:長編第1作「007/カジノ・ロワイヤル」の登場人物とあらすじは?

脚本

ニール・パーヴィス

ロバート・ウェイド

ポール・ハギス

音楽:デヴィッド・アーノルド

テーマ曲

モンティ・ノーマン「ジェームズ・ボンドのテーマ」

主題歌

クリス・コーネル「You Know My Name」

撮影:フィル・メイヒュー

プロダクション・デザイナー:ピーター・ラモント

編集:スチュアート・ベアード

 

【 キャスト 】

ダニエル・クレイグ:ジェームズ・ボンド

任務遂行中の殺人が認められているイギリス政府公認の殺人許可書”殺しのライセンス”を持つイギリス情報局秘密情報部(MI6)00課に所属するエージェント。コードネームは”007”。

ダニエル・クレイグ【6代目ジェームズ・ボンド】【6代目ジェームズ・ボンド】ダニエル・クレイグのプロフィールやキャリアは?

 

エヴァ・グリーン:ヴェスパー・リンド

闇の投資家ル・シッフルとボンドがポーカー対決する際の賭け金を管理するために英国財務省(金融活動部)がお目付け役に選んだエリート会計士。ボンドと恋に落ちる。

 

マッツ・ミケルセン:ル・シッフル

本作の悪役。世界各国のテロ組織から預かった資金をマネーロンダリングしつつ運用を任されている闇の投資家。左目から血の涙が出てしまうという涙腺異常の持ち主。数学に関しては天才的な能力を持ち、チェスの名人。常に喘息吸引器を持ち歩いている。

 

マルコム・シンクレア:ドライデン

チェコ共和国プラハのMI6課長。MI6の情報を売っていたことでボンドに殺害される。

 

イザック・ド・バンコレ:スティーブン・オバンノ

反政府武装勢力「神の抵抗軍」のリーダー。

 

セバスチャン・フォーカン:モロカ

爆弾密造人。

 

ジョセフ・ミルソン:カーター

MI6のエージェント。ボンドとともに爆弾密造人モロカを監視していた。

 

シモン・アブカリアン:アレックス・ディミトリオス

武器仲買人。

 

カテリーナ・ムリーノ:ソランジュ・ディミトリオス

アレックスの妻。

 

クラウディオ・サンタマリア:カルロス

旅客機爆破の実行犯。

 

イワナ・ミルセヴィッチ:ヴァレンカ

ル・シッフルの恋人。

 

ルドガー・ピストール:メンデル

スイス銀行員の行員。

 

リチャード・サメル:アドルフ・ゲットラー

黒い眼帯のメガネをかけた謎の犯罪組織の一員。

 

ジェフリー・ライト:フェリックス・ライター

CIAのエージェント。

 

ジャンカルロ・ジャンニーニ:ルネ・マティス

MI6のエージェント。モンテネグロでの連絡員。

 

ジュディ・デンチ:M

イギリス情報局秘密情報部(MI6)の局長。

 

イェスパー・クリステンセン:ミスター・ホワイト

謎の犯罪組織の幹部。

 

 

映画『007/カジノ・ロワイヤル』トリビア

オープニングのパルクールの追跡シーンは、撮影に6週間かかりました。

 

ボンドが、初めてウォッカ・マティーニを注文するシーンは、イアン・フレミングの原作小説に書かれている通りの頼み方。

 

ダニエル・クレイグは、主にタンパク質を食べることに固執し、炭水化物の摂取量を最小限に抑え、週に5日間トレーニングし、週末は有酸素運動のみを行うことで、20ポンド(約9キロ)の筋肉を増量しました。

 

ダニエル・クレイグは、ジェームズ・ボンドの役作りのためにイアン・フレミングの原作小説をすべて読み、ダニエル・クレイグ自身出演しているスティーブン・スピルバーグ監督作品『ミュンヘン』(2005)で顧問を務めたモサドおよび英国のシークレット・サービスのエージェントから諜報部員について話を聞きました。

 

アストン・マーティンDBSが連続横転するスタントシーンは、爆発でアシストされた連続横転の世界記録を更新しました。もともと、DBSのレーシング仕様では、標準の傾斜で車を横転させるには十分ではなかったため、特殊効果チームが呼び出されて、運転席の後ろに爆破の仕掛けを設置しました。これにより、車は7回の完全な横転をすることができました。このスタントは、2006年11月5日にギネス世界記録に正式に登録されました。

 

ダニエル・クレイグは、ジェームズ・ボンドを演じてBAFTA(英国アカデミー)賞にノミネートされた最初の俳優になりました。

 

◎ヴェスパー・リンドが身につける装飾品は、Sophie Harley(ソフィー・ハーレー)のイヤリングとともに特注されたアルジェリアの愛の結び飾りのネックレス。このネックレスは本作『007/カジノ・ロワイヤル』と次作『007/慰めの報酬』にも登場。

参考 Algerian LoveknotSOPHIE HARLEY公式サイト

 

◎『007/カジノ・ロワイヤル』で使われたボンドのパスポートの生年月日は、原作小説『007/カジノ・ロワイヤル』が英国で出版された4月13日にちなんだもの。

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記事作成日:2020/04/24

最終更新日:2022/04/27

 

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